ZOZOも参入する約6,800億円の女性アンダーウェア市場、勝ち抜くためのO2O戦略とは?

ついに7月31日、何かと話題のZOZOTOWNが女性下着の領域へ参入しました。

実は女性下着の領域はまだ全くと言っていいほどEC化が進んでおらず、約6,800億円とも言われる市場が手付かずのままとなっている。 特に女性下着をEC化する場合は特にサイズのフィットに課題が多く、適正な商品を顧客にお届けすることが非常に困難となっているとのことでした。 今回紹介するFITTIN(フィッティン)では、この難点を技術と顧客接点、その両面から解決に取り組むことで高倍率が10倍に。 そんなFITTINの本間佑史子代表にその戦略を聞いてきました。

ZOYI:FITTINはどんなサービスでしょうか?

本間:D2C(Direct to Customer)という、中間流通をできるだけ減らし、お手頃価格でより女性のバストにフィットしたブラジャーを提供しています。

なんでブラジャー?と思うかもしれませんが、女性の7~8割は自分のブラに満足できていません。それは胸の形が千差万別なこともありますが、そもそも正しい知識を得られていないことも大きいんです。

それを4つのコア・クエスチョンに答えてもらうことで胸の形の概略を知ってもらい、さらに自分によりフィットした下着を提案しています。

FITTINでは4つの質問に答えることで自分の体型を診断できる(出所: FITTIN社HP )

もともと私はTriumph(トリンプ)という大手下着メーカーでECサイトの運営責任者を担当していて、その事業を作っていく最中にこの領域に大きな可能性と感じたのと、ECで非効率的な部分を改善したいという思いから自分でサービスを立ち上げるに至りました。

ZOYI:ECをやっていらっしゃる一方、オフラインでもサロンをやってらっしゃいますよね。しかも、元々店舗を持っていたわけではなく、2年目の途中からクラウドファンディングを使って立ち上げをされていると。

本間:はい、オンラインだけをやっていて、途中でこれだとダメだって気づきました。 FITTINのサービスを使ってくださる顧客は、買い物という行為そのものに重きを置くタイプで、そんなに機械的な意思決定を好まないということがわかったんです。
たとえば何かを買うときの意思決定のプロセスが、Amazonのユーザーなら機能性や価格のコストパフォーマンスといったスペック中心になっていることが多いですが、FITTINのサービスを使ってくださる顧客は“あの店員さんが勧めてくれたから”、“なんとなく信用できそうだったから”といった販売者の属人的な部分に依存することが多かったんです。

FITTINの本間 佑史子代表

わたしってどちらかというと男みたいな性格で、Amazonでもガンガン買い物するし、割と“みんな便利なら買うでしょ!”ってくらいの感覚でサービスをはじめたんです。完全に舐めてましたね(笑)

なので、WEBで自分の体型を確認してから購入する、という機能で買い物できる方に対応するだけでなく、オフラインのサロンでFITTINという会社との信頼関係を作ってからオンラインでも購入していただけるというルートを持っておくことが大切だと思いました。

ZOYI:一方で、オンラインでチャットを使った相談もされていますね。それはどういうきっかけですか?

本間:それはやっぱり地方にいらっしゃって東京にはなかなか来られない方や、時間がどうしても作れない方がいらっしゃるからです。特にお子さんがいらっしゃるような方は気軽にサロンにお越しいただけないので、オンラインで相談をしたいというニーズは以前からありました。なのでチャットというのは良いかなと思ってチャネル(Channel.io)を試しに導入しました。

ZOYI:チャットはどんな形で利用されているんでしょう?

本間:FITTINのサイトではログインした方のみにチャットボタンを表示させています。ログインするためには4つの質問で構成された「オンラインブラ診断」を受ける必要があり、その診断結果をチャネルのデータと連携させています。

実際に顧客データと紐づけたチャット上のプロフィール画面

私たちのように多くの相談をさせていただいているカウンセラーですと、上記の4つの質問と、お客様から選択頂いているバストに関する悩みを見ればだいたいその方の胸の形をイメージすることができます。

なので、その方のお問い合わせに対して最適なご提案ができるんです。

ZOYI:お客様のアンケートからその方をイメージできるというのは面白いですね。お客様側でチャットに対する抵抗感などはありませんでしたか?

本間:皆さんもうチャットは慣れていますし、お客様からしてみたらメールより楽なのかなと。それとうちの特性かもしれませんが、とにかく一個一個のやり取りも長く、日をまたぐようなこともありますので、ほぼメールの代わりにチャットをしている感覚になります。 そういうときはSMSでメッセージが飛ぶようになっているので、チャネルは便利ですね

FITTINの丁寧な対応は顧客が感動するほど

それと、これはチャネルさんが想定していなかった使い方だろうなとは思うんですが、店舗に来たお客様に対してウェブサイトのチャットを紹介すると、例えば店頭では購入しなかったお客様が、チャットで“あの商品なんでしたっけ?”と質問をくださって購入するといったことが増えています。

ZOYI:店舗とEC、両方で一貫した顧客体験を提供することが信頼を勝ち取って、また利便性も高められる正の循環を生み出しているんですね。これからはどんなサービスを提供されていくのでしょうか?

本間:まだ始まったばかりですが、今後はマタニティ・ママの領域も注力して行こうと考えています。私自身も出産したばかりですが、女性の身体って本当に妊娠・出産を機に変化していくので、ブラの悩みも大きいんです。だから、その悩みに答えられるように例えばバストアップ・ヨガというイベントを開催してみました。いまのところ反応はとても良くて、毎回ほぼ満席になっています。 なので、この領域は本当にニーズが高いんだなと実感しています。

ZOYI:本日はお話ありがとうございました!今後のFITTINの新サービスや商品ラインナップ、とても楽しみになりました。引き続きよろしくお願い致します。


<インタビュー後記>
わたしたちはツールを提供している側ですが、いつもインタビューでお伺いするユーザーの皆さんのツール活用方法は想像を超えており、新しい発見ばかりです。 FITTINさんもオフラインに集客したお客様だからこそチャットで話かけやすい、というのは新しい発見で、オンオフラインで余すことなくお客様を全方位でサポートするというその考え方は斬新なものでした。
また、女性の下着という、当たり前過ぎてその可能性の大きさに気づいていなかった分野をテクノロジーで変えていくFITTIN本間代表の挑戦、今後も注目したいと思います。

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